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リフォームガイド
リフォームお金のあれこれ

リフォームお金のあれこれ

国や地方公共団体では、安心して住宅のリフォームができるよう、さまざまな税制や補助金制度を用意しています。
利用できる制度をうまく組み合わせて、快適で安全な住まいへのリフォームをはじめませんか。

Ⅰ. リフォームの減税制度

一定の要件を満たすリフォームを行うと税の優遇を受けることができます。 ※各制度の適用要件等の詳細は、お近くの税務署または国土交通省ホームページ https://www.mlit.go.jp にてご確認ください。

減税制度の種類

一定の要件を満たすリフォームを行った場合に使える減税制度は、「所得税の控除」「固定資産税の減額」「贈与税の非課税措置」「登録免許税の特例措置」「不動産取得税の特例措置」の5種類です。

1. 所得税の控除

所得税とは、1月1日から12月31日までの1年間の個人所得に課される税金(国税)です。
適用要件を満たすリフォームを行った場合に、所得税額の控除を受けることができます。

【減税制度の種類と対象リフォームの種類】

減税制度

リフォームの種類

耐震 バリア
フリー
省エネ 同居
対応
長期
優良
住宅化
子育て
対応
その他増改築工事
リフォーム促進税制 住宅ローン利用の有無にかかわらず利用可能
住宅ローン減税 償還期間10年以上のローン利用の場合
●住宅ローン減税・・・ 償還期間が10年以上の住宅ローンを利用し、増改築等工事を行うとき等に原則10年間、対象となる改修工事費用相当分の年末ローン残高の0.7%に相当する額が所得税から控除される制度です。

2. 固定資産税の減額

固定資産税とは、保有する土地や建物などの固定資産税について、1月1日時点の評価額に応じて課される税金(地方税)です。
適用要件を満たすリフォームを行った場合、当該家屋に係る固定資産税の減額を受けられます。

リフォームの種類 耐震 バリアフリー 省エネ 長期優良
住宅化
長寿命化工事
固定資産税額に対する軽減額 1/2 1/3 1/3 2/3 1/6~1/2の範囲内

3. 贈与税の非課税措置

贈与税とは、個人が受けた現金などの贈与に応じて課される税金(国税)です。
満18歳以上(贈与を受けた年の1月1日時点)の個人が親や祖父母などの直系尊属から住宅取得等資金(新築、取得または増改築等のための金銭)を贈与により受けた場合において、一定金額までの贈与につき贈与税が非課税となります。

4. 登録免許税の特例措置

登録免許税とは、国による登記等に課される税金(国税)です。
宅地建物取引業者により一定の質の向上を図るための特定の増改築等工事が行われた既存住宅を個人が取得・居住し、取得後1年以内に登記を受けた場合、家屋の所有権の移転登記に係る登録免許税の税率が0.1%(一般住宅特例0.3%、本則2%)となります。

5. 不動産取得税の軽減措置

不動産取得税とは、不動産の取得に対して課される税金(地方税)です。
既存住宅の取得にあわせて適用要件を満たすリフォームを行った場合、不動産取得税の軽減措置が受けられます。

主な減税のスケジュール

1.所得税の控除 耐震・バリアフリー・同居対応・省エネ・長期優良住宅化リフォーム 令和7年12月31日までに工事終了
子育て対応リフォーム 令和6年12月31日までに工事終了・入居
住宅ローン減税(増改築) 各年12月31日まで居住
2.固定資産税の減額 耐震・バリアフリー・省エネ・長期優良住宅化リフォーム 令和8年3月31日までに工事終了
マンション長寿命化に資する大規模修繕工事 令和7年3月31日までに工事終了
3.贈与税の非課税措置 受贈年 令和8年12月31日までに贈与

Ⅱ. 減税制度が使える6つのリフォーム工事

一定の要件を満たすリフォームを行うと税の優遇を受けることができます。
なお、複数のリフォームをする場合は、組み合わせにより併用できる場合とできない場合があります。

1

耐震リフォーム

住宅の耐震に関するリフォーム。
現行の耐震基準に適合する改修工事を行い、一定の要件を満たす場合、所得税の控除・固定資産税の減額措置が受けられます。

対象となる工事

現行の耐震基準に適合する耐震改修工事であること

所得税の控除・・・ 最大控除額:
  • 62.5万円
固定資産税の減額・・・ 減額:
  • 1/2を軽減
2

バリアフリーリフォーム

高齢者や障がい者をはじめ家族全員が安全に暮らしていくためのリフォーム。
一定の要件を満たした改修工事を行う場合、所得税の控除・固定資産税の減額措置が受けられます。

対象となる工事

次のいずれかに該当する工事であること

  • ①通路等の拡幅
  • ②階段の勾配の緩和
  • ③浴室改良
  • ④便所改良
  • ⑤手すりの取付け
  • ⑥段差の解消
  • ⑦出入口の戸の改良
  • ⑧滑りにくい床材料への取替え
所得税の控除・・・ 最大控除額:
  • 60万円
固定資産税の減額・・・ 減額:
  • 1/3を軽減
3

省エネリフォーム

住宅の省エネ性能を上げるためのリフォーム。
一定の要件を満たした改修工事を行う場合、所得税の控除・固定資産税の減額措置が受けられます。

対象となる工事

次の①の工事、または①とあわせて行う②、③、④の工事のいずれか(①は必須)

  • ①窓の断熱工事
  • ②床の断熱工事/天井の断熱工事/壁の断熱工事
  • ③太陽光発電設備設置工事
  • ④高効率空調機設置工事/高効率給湯器設置工事/太陽熱利用システム設置工事
所得税の控除・・・ 最大控除額:
  • ①62.5万円
  • ②67.5万円(省エネ+太陽光発電工事を行う場合)
固定資産税の減額・・・ 減額:
  • 1/3を軽減
4

同居対応リフォーム

親、子、孫の世代間での助け合いがしやすい住宅環境を整備する三世代同居のためのリフォーム。
一定の要件を満たした改修工事を行う場合、所得税の控除が受けられます。

対象となる工事

次のいずれかに該当する工事であること

  • ①調理室の増設
  • ②浴室の増設
  • ③便所の増設
  • ④玄関の増設
所得税の控除・・・ 最大控除額:
  • 62.5万円
5

長期優良住宅化リフォーム

住宅の耐久性を向上させるリフォームを行い、長期優良住宅(増改築)認定を取得した場合、
所得税の控除・固定資産税の減額措置が受けられます。

対象となる工事

次のいずれかに該当する工事であること

  • ①小屋裏の換気性を高める工事
  • ②小屋裏の状態を確認するための点検口を天井等に取り付ける工事
  • ③外壁を通気構造等とする工事
  • ④浴室または脱衣室の防水性を高める工事
  • ⑤土台の防腐または防蟻のために行う工事
  • ⑥外壁の軸組等に防腐処理または防蟻処理をする工事
  • ⑦床下の防湿性を高める工事
  • ⑧床下の状態を確認するための点検口を床に取り付ける工事
  • ⑨雨どいを軒または外壁に取り付ける工事
  • ⑩地盤の防蟻のために行う工事
  • ⑪給水管、給湯管または排水管の維持管理または更新の容易性を高める工事
所得税の控除・・・ 最大控除額:
  • ①62.5万円(耐震または省エネ+耐久性向上の場合)
  • ②67.5万円(耐震または省エネ+耐久性向上+太陽光発電装置設置の場合)
  • ③75万円(耐震+省エネ+耐久性向上の場合)
  • ④80万円(耐震+省エネ+耐久性向上+太陽光発電装置設置の場合)
固定資産税の減額・・・ 減額:
  • 2/3を軽減
6

子育て対応リフォーム

子育て世帯等が行う、子育てに対応した住宅へのリフォーム。
一定の条件を満たした改修工事を行う場合、所得税の控除が受けられます。

対象となる工事

次のいずれかに該当する工事であること

  • ①住宅内における子どもの事故を防止するための工事
  • ②対面式キッチンへの交換工事
  • ③開口部の防犯性を高める工事
  • ④収納設備を増設する工事
  • ⑤開口部・界壁・界床の防音性を高める工事(界壁・界床についてはマンションのみ)
  • ⑥間取り変更工事(子ども部屋の増設、水回りの近接、子どもを見守りやすい間取りへの変更)
所得税の控除・・・ 最大控除額:
  • 62.5万円
適用期限 :
  • 令和6年4月1日~12月31日

Ⅲ. リフォームの補助制度

国や地方公共団体では性能の高い住宅を普及させることなどを目的として、省エネや耐震、介護(バリアフリー)リフォームについて補助金などを支給しています。
※詳しくは、各地方公共団体にお問い合わせください。

長期優良住宅化リフォーム推進事業

良質な住宅ストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備等を図るため、既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームや子育て世帯向け改修等に対し、国が事業の実施に要する費用の一部について支援する事業です。

子育て支援型共同住宅推進事業

共同住宅(分譲マンション及び賃貸住宅)を対象とした、事故の防止や防犯対策など子供の安全・安心の確保に 資する住宅の新築・改修等を支援する事業です。

住宅・建築物安全ストック形成事業

地震の際の住宅・建築物の倒壊等による被害の軽減を図るため、多くの地方自治体では、耐震診断・耐震改修 に対する補助を実施しています。

介護保険法にもとづく住宅改修費の支給

介護保険においては、要支援及び要介護の認定を受けた方の一定の住宅改修(段差の解消や手すりの設置等)に対し、20万円まで(所得に応じて1割から3割自己負担)支給します。

Ⅳ. リフォームローン

リフォームの際に利用できる主なローンには、住宅ローンとリフォームローンの2つがあります。
銀行によって金利や融資条件が異なるので、自分にあったローンを選ぶことが大切です。

住宅ローン

住宅購入代金とリフォーム資金を合わせたローンで変動金利や固定金利を選べる場合が多いです。何よりも金利が低く、最長30年~35年と返済期間が長いことが最大のメリットです。

リフォームローン

銀行、信用金庫、クレジット会社などで取り扱われており、無担保で借りられるケースが一般的です。住宅ローンに比べて金利は高めで、返済期間も5~15年と短い場合が多いのが特徴です。

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